野洲市では、環境行政の資料とする目的で市内の環境状況を把握する環境測定事業を実施しています。
野洲市が実施している環境調査で、河川水質調査、大気環境調査等各種の結果をお知らせします。
市内の河川を対象に、生活環境項目調査及び有害物質調査を実施しています。 結果は次のとおりです。
調査内容 | 調査地域、箇所 | 回数(年間) |
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生活環境項目調査 | 新川、江口川、童子川、祇王井川、大山川 | 4回 |
有害物質調査 | 新川、江口川、童子川、祇王井川、大山川、光善寺川 | 1回 |
項目 | 項目の解説 |
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pH(水素イオン濃度) | 水が酸性かアルカリ性かの指標。7が中性。 |
DO(溶存酸素量) | 水に溶けている酸素の量(多いほど生物が生息しやすい) |
BOD(生物化学的酸素要求量) | 水の汚れを表す指標。数字が大きいほど汚れている。 |
COD(化学的酸素要求量) | BODと同様水の汚れを表す指標。 |
SS(浮遊物質量) | 水中に浮遊する微細な固形物の量。数字が大きいほど固形物が多い。 |
T−N(総窒素) | 水中の窒素分。窒素は富栄養化の原因となる。 |
T−P(総りん) | 水中のりん分。窒素と同様、富栄養化の原因となる。 |
油分 | 水中の油(鉱物油及び動植物油)の量。 |
大腸菌群 | 水中の大腸菌の群の数。 |
透視度 | 水の透き通り具合の指標。大きいほど水が透き通っている。 |
その他 | 水温、気温、河川水の流量 |
結果は下のPDFのファイルの表のとおりです。pH(水素イオン濃度)、DO(溶存酸素量)、BOD(生物化学的酸素要求量)及びSS(浮遊物質量)は、国が定めた河川水質に係る環境基準値が設定されており、生活環境項目調査での河川は、野洲市においては「C類型」と見なして調査しています。(野洲川・日野川はA類型、家棟川はB類型に滋賀県によって指定されており、これらの河川水質調査は県が実施しています。)河川の類型ごとの基準値は表中のとおりです。
なお、河川等の生活環境項目調査の環境基準値との比較には、75パーセント値を用いて比較されます。
調査データ数N個を良好な順番に並べたとき、0.75×N番目にくる数値を75パーセント値といいます。河川の水質調査は年間4回測定していますので、3番目に良好な数字が75パーセント値です。
河川水質調査(生活環境項目)結果表(PDF:283.5KB)
河川水質調査75パーセント値グラフ(年間4回調査の河川水質)(PDF:461KB)
カドミウム、ヒ素、六価クロム、全シアン、鉛、総水銀、PCB、四塩化炭素、1.1.1-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン
結果は次の表のとおりです。調査対象の有害物質には水質に係る環境基準が設定されており、基準値は表中のとおりです。
市内を対象に大気環境調査を実施しています。結果は次のとおりです。
調査対象箇所 | 調査回数(年間) |
---|---|
駅前北、三上小学校、小堤 | 年間1回(毎年8月) |
七間場 | 年間2回(毎年8月及び翌年2月) |
調査対象箇所 | 時間帯 |
---|---|
駅前北 |
9時~10時 |
三上小学校 | 12時~13時 |
小堤 | 15時~16時 |
七間場 | 18時~19時 |
結果は次の表のとおりです。調査対象物質には大気に係る環境基準が設定されており、基準値は表中のとおりです。
市内の幹線道路における自動車交通による騒音、振動の発生状況を把握するために実施しています。
上記の道路を毎年1路線づつ巡回して、調査を実施しています
毎年1回(10~11月に実施)
調査対象路線の路線沿線1箇所
1日(24時間)で、1時間ごとに10分間、騒音及び振動を測定します。
騒音については、国が定めた騒音に係る環境基準値、及び騒音規制法(昭和43年法律第98号)第17条第1項に 規定する自動車騒音の要請限度値と測定結果をそれぞれ対比します。
騒音について生活環境を保全し、人の健康の保護に資する上で維持することが望ましい基準で、当該調査では道路敷地境界近傍に調査地点を設定しているため、「幹線交通を担う道路に近接する空間(2車線以下の車線を有する幹線交通を担う道路では、道路端から15メートル以内の範囲)」の環境基準値と対比します。
時間帯 |
騒音
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昼間(6時~22時)
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70デシベル以下
|
夜間(22時~翌日6時)
|
65デシベル以下
|
1時間ごとに10分間騒音測定を行い、得られた等価騒音レベル(Leq)を昼間及び夜間ごとにエネルギー平均した値と環境基準値を比較します。
測定の結果、自動車騒音が騒音規制法第17条第1項に規定する値(環境省令で定める要請限度値)を超えていることにより、周辺生活環境が著しく損なわれていると認められる場合、市長は県公安委員会に道路交通規制等の措置をとるよう要請できるもので、要請限度値は次のとおりです。
地域および区域 |
昼間 |
夜間 |
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A区域及びB区域のうち1車線を有する道路に面する地域 |
65デシベル以下 |
55デシベル以下 |
A区域のうち2車線以上の車線を有する道路に面する区域 |
70デシベル以下 |
65デシベル以下 |
B区域のうち2車線以上の車線を有する道路に面する区域 及びC区域のうち車線を有する道路に面する区域 |
75デシベル以下 |
70デシベル以下 |
調査対象路線の調査地点は県道2号大津能登川長浜線冨波乙地先はA区域、国道8号妙光寺地先はC区域に該当し、その他はいずれもB区域に該当します。
騒音環境基準値と同様に、得られた等価騒音レベル(Leq)を昼間及び夜間ごとにエネルギー平均した値と比較します。
騒音に係る環境基準の地域の類型に当てはめる地域等の指定について(PDF:5.6MB)
振動については、騒音のよう環境基準値は設定されておらず、振動規制法(昭和51年法律第64号)第16条第1項に規定する道路交通振動の要請限度値と測定結果をそれぞれ対比します。
測定の結果、道路交通振動がし規制法第17条第1項に規定する値(環境省令で定める要請限度値)を超えていることにより、周辺の生活環境が著しく損なわれていると認められる場合、市長は県公安委員会に道路交通規制等の措置をとるよう、又は道路管理者に道路交通振動の防止の措置をとるよう要請できるもので、要請限度値は次のとおりです
区域 |
昼間 |
夜間 |
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第1種区域 |
65デシベル以下 |
60デシベル以下 |
第2種区域 |
70デシベル以下 |
65デシベル以下 |
(第1~2種区域の区分についての詳しくは、下記リンクをご覧ください。)
対象の調査地点は国道8号妙光寺地先は第2種区域に該当し、その他はいずれも第1種区域に該当します。
道路交通振動調査では、得られた80パーセント上端値(L10)を昼間及び夜間ごとにエネルギー平均した値と比較します。
調査結果は、次のグラフのとおりです。
道路交通騒音・振動調査結果(数値及びグラフ)(PDF:55.6KB)
平成24年4月1日より自動車騒音常時監視業務事務が権限委譲により滋賀県から一般市に移管されたことから、騒音については調査対象路線沿線区域全体の面的評価を行うこととなりました。
自動車騒音の面的評価の結果は下記サイトで見られます。
(日本地図から滋賀県、さらには野洲市の位置をクローズアップしてください。画面左の表示切替ボタン、マップ右上の凡例表示ボタンを押してください。)
測定対象となった道路一地点の騒音データをもとに、道路に面する地域
50メートル以内に存する各家屋ごとに、騒音の環境基準値を満たしているか評価する手法です。
臭気を発生させている工場・事業所の臭気を敷地境界線又は排出口で調査することにより、臭気の排出状況を把握し、悪臭防止法(昭和46年法律第91号)に規定する規制基準値に照らし、不適合の箇所に対して必要な改善指導を実施しています。
野洲市では、市内の臭気規制基準として「臭気指数」を採用し、市内全域を規制対象としています。
人間の嗅覚を用いて臭気の程度を数値化した指標です。においを臭気が感じられなくなるまで無臭空気で薄めた場合の希釈倍率(臭気濃度)を求め、その常用対数に
10を掛け算した値です。
臭気指数=10×Log(臭気濃度)
(Log:常用対数)
工場・事業所など事業活動を行う敷地から発生する臭気を規制するもので、規制基準値は臭気指数12以下です。野洲市では、市内全域が同じ数値で規制しています。
工場・事業所など事業活動を行っている敷地の中の煙突等排出口から発生する臭気を規制するもので、排出された臭気が敷地境界線外側の着地点で1号基準値以下の臭気となるような値が規制基準値となります。排出口の規制基準は、排出口の実高さ(メートル)によって規制基準の方法が異なります。
排出口高さが15メートル未満の場合……臭気指数値
排出口高さが15メートル以上の場合……臭気排出強度(=排出ガス量×臭気濃度)
よくわかる臭気指数規制2号基準~煙突などの気体排出口における悪臭の規制基準~(環境省ホームページ)
工場・事業所など事業活動を行っている敷地から排出される排水からの臭気を規制するもので、規制基準値は1号基準値に16を加えた値です。野洲市の場合、臭気指数28以下(なぜならば 1号基準値12+16=28)が規制基準値です。
市が市内工場・事業所を対象に実施した臭気調査の結果は、次の表のとおりです。
臭気が規制基準値を超過した箇所については、改善対策を講じるよう指導を行ったりしています。
この調査は、守山野洲行政事務組合の野洲川斎苑の建設造成時に、当該土地に過去に埋設処理された廃棄物が存在することが判明したため、近隣の比江地区の地下水の状況をモニタリングすることが必要となったため、平成17年度より、比江地区の民家等の井戸を対象に実施しているものです。
比江地区の民家の井戸1箇所、年1回調査(比江地区内の複数の井戸を年度ごとに巡回して、調査)
重金属、有機塩素化合物、農薬類、及びその他の有害物質等30項目(次の表)について、調査地点A~Eを調査した結果は次の表のとおりであり、現在のところ有害物質の検出などの異常は確認されていません。
市内の産業廃棄物焼却炉からの排ガス中のダイオキシン類の排出状況を把握し、改善が必要なところに対して、適正な施設運転管理を行うよう指導しているものです。
調査対象は、市内民間産業廃棄物処理事業者A、Bの産業廃棄物焼却炉です。
市内の産業廃棄物焼却炉1~2箇所を年1回調査
ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、コプラナーPCB)
令和5年度の調査は検体が確保できなかったため実施しておりません
この調査は前記の排ガス中ダイオキシン類調査と関連して実施しているもので、市の廃棄物処理施設である野洲クリーンセンター、及び民間産業廃棄物処理業者がある大篠原地区を対象に土壌中又は底質中のダイオキシン類の濃度を調べているものです。
大篠原地区の廃棄物焼却炉周辺の土壌1~2箇所を年1回調査
ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、コプラナーPCB)
市が実施した調査地点及び結果は次の図のとおりです。
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