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まちづくりトーク(わくわくクラブ)

まちづくりトークを実施しました

わくわくクラブ

 『わくわくクラブ』の皆さんとトークを行いました。

日時…2019年3月14日(木曜日)15時00分〜16時30分
会場…富士美台自治会館
参加者…わくわくクラブ

山仲市長、北脇広報秘書課長、宮脇広報秘書課専門員

以下トーク内容

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わくわくクラブ

みなさん、お疲れ様です。今日は市長に来ていただいて今のまちづくりがどうなっているのかお聞かせいただきたいと思います。

山仲市長(以下、「市長」)

まず、野洲の状況ですが、人口51,132人で先月と比べると40人近く増えており、増えたり減ったりしながらも緩やかに増えています。まだまだ増える見込みはあります。

今、野洲で全国中学校駅伝を行っておりまして、北海道から沖縄までの子どもたちが走りに来てくれます。高校と大学の大会は結構有名なのですが、中学校駅伝も大事な大会です。もともと山口県でやっていたのですが、山口は不便だから滋賀県の野洲の希望が丘で開催してほしいということでお話がありましたので、とりあえず5年間開催します。相手の方は5年と言わずいつまでも開催して欲しいという希望はあったのですが、話によると滋賀県側が断るとのことで、国体を開催しようという県が断ってどうするのかと言っています。

まちというのは、仕組みですので、メカニズムと言います。大事なのは人々が合意形成をしていいまちにしていくという仕組みです。何をやっているかというと「伸びようという者がより良く伸びることが出来る。」「困難な状況の中でもきっちり支えられる。」それから「秩序、安全、安心、ルール」といった3つのこと、いわゆるセーフティネットです。セーフティネットと言いますと福祉ということを思われますけれども、実は違いまして、綱渡りするためのセーフティネットです。綱渡りとはチャレンジのことであり、チャレンジして上手くいかないときにあがいているのがネットであるので、本来のセーフティネットは両方にかかっているネットです。

まちというのは、仕組みでして市役所というのはサービスを提供します。市から出る補助金にしてもそうです。「一人の為の補助金ではない」だとか、「この補助金はみんなの為の補助金で、個人の為のものではない」ということが往々にしてなされ本末転倒になっています。おひとりに対して支援が出来たり、おひとりのためにいろんな補助ができたり、おひとりが困っていればしっかり支えられなければ駄目でして、ひとりから始まるということを11年間申し上げてきました。全国でもこの「おひとりから始まる」ということを取り上げていただいて、日経ビジネスにも取り上げていただきました。職員のみなさんにもそのような姿勢で業務を行っていただいて、少しずつ変わってきていると思っております。

市街化区域の比率ですが、全体の面積に対する市街化区域の面積の比率は野洲市は約12.7%です。隣の守山、栗東は約26%で野洲市の倍です。草津にいたっては約40%です。湖南市も20%を超えています。大津は20数%です。コンパクトなまちである野洲市で約13%というのはいかに低いのかが分かっていただけると思います。都市公園については、一人当たりの面積は県内では最下位に近いです。私は安全性についても都市公園は大事だと考えています。

市民のいろんな相談についても一元的に行っていまして、極端に言えば全国から毎日視察に来られており、密かに有名です。うちにはカリスマ相談員もいますし、若い相談員も育っていて、頻繁に全国に講演に行ってくれています。その影響で私にもお声がけをいただき、昨年は、近畿弁護士会で1時間ほどお話をさせていただきましたし、この16日には全国司法書士会で講演をします。

子どもたちについてですが、微増ですが500人ほど増えておりまして良いことなのですが、大きな問題として生活困窮、虐待が深刻な問題です。千葉であった虐待事件まではいきませんが、野洲も虐待件数がどんどん増えています。生活困窮というのは、健全な生活に何かのリスクが及ぶわけです。大きな災害、過去にあった災害でいうと東日本大震災、阪神淡路大震災、そして社会、経済的問題といったものは、個々人の生活、家庭に及んできた結果で貧困になったりしています。野洲で注目していただいているのは、滞納整理で、滞納で差し押さえするというのはだんだん厳しくなってきています。野洲はある時期からシステムを築きまして、滞納の前に生活再建をしようという制度をつくりました。滞納を悪と考えるのではなく、また滞納を差し押さえで回収するのはなく、生活を再建していただいて、税金を払っていただこうというものです。これはビジネスモデルといえるもので、十分機能しています。条例で定めて、仕組みを動かしたので、ここが全国的に注目してくれているのでいろんなところから視察に来てくれています。野洲市の方針は、市民の方の滞納は決して良くないのですが、生活を壊してまでお金をいただくことは、絶対にやりません。その代わり放っておくのではなく、市民の生活相談とか、いろんな仕組みを使って生活を再建した上で税金をいただこうということで、滞納は生活のシグナルと捉えましょうという発想でやっています。専門家も含め大変評価をいただいております。

先ほど話しました虐待ですが、私が就任したときは1年間にあった虐待報告件数は80数件だったのですが、本当に確かな数字か疑問だったので、再度現場に行って探しに行くぐらいの調査を行おうということで、組織も無かったので家庭児童相談室という組織を作り、専門職を入れて調査をしたところ、翌年は130件ほど、その翌年は200件以上、最新の統計では、450件となっていまして、450人の子どものケースを扱っているということです。今年の1月末までの速報統計を聞きましたら約500件となっています。虐待はどこで発見されるかというと市役所に直接連絡があるということや民生委員さんからということもありますが、一番多いのは保育園、市の保健師が行っている乳幼児健診などで分かります。あとは小児科さんなどになりますが、そういった情報を敏感に捉え、早い段階で相談体制をしています。

野洲駅周辺整備ですが、北口ロータリー、南口ロータリーの整備は必要であることから整備しました。南口については現在、無電柱化を進めていて、この3月に市役所の交差点まで無電柱化が終わりました。電柱が無くなると随分景観が良くなります。本当は国道8号まで進めたかったのですが、新幹線のところまでは完全に電柱を無くします。各住宅への引き込み線も全て地下に入れないといけないので大変な作業とお金がかかりますが、やり遂げようと思っています。北口については完成しています。旧の橋梅楼のあったところについては、横断歩道が無いので作ろうと思っているのですが、県や警察との話し合いが難航している状況です。

そして、病院ですが、野洲病院が成り立たないという話が2011年に持ちかけられました。野洲病院新病院構想2010を2011年4月に持って来られました。どういう構想かと申しますと、『現野洲病院は耐震対策が出来ていない、老朽化してこれ以上医療行為が続けられない。野洲市から借金をしているけれども、まだまだ滞っている。補助金も野洲市からもらっていますが、これ以上は無理なので野洲市が新しい土地を確保して、新しい病院を作って、古い医療機器を換えていただいたら我々は、野洲市民のために医療行為が出来ますし、借金も順調に返せますし、いただける補助金の額を減らせますよ』という構想が出てきたのです。4月より前の1月、2月に野洲病院の理事長や医院長の方々が相談に来られまして、こういう構想を出したいと私のところに来られました。私単独ではなく、担当職員と一緒に聞きまして、本当にこの構想を出されるのであれば、透明性を確保するため市民の皆様にも公開しなければなりません。公開する事がどういうことか分かっておられますかと話しました。公開すれば、現に病院に通われている方が野洲病院はこんなにたくさん借金をしていることなどが分かりますから、そんな怖い病院なら行かないことにもなりますし、金融機関はそんなに危ない状況であれば融資の引き上げを行います。そういうことを踏まえ、理事会や評議員会を通した上で覚悟して出してくださいと伝えました。野洲市としても怖いので4月からすぐに動けるように滋賀医大の学長に委員会を作るから座長になって下さいとお願いし、京都大学の教授、医師会長、自治連合会長、老人クラブ会長などにお声がけし、その構想が出てきたらその委員会に委ねて議論していくことにしました。私も公式メッセージを出しまして「野洲病院は地域になくてはならない貢献をしています」というメッセージを出して、それで議論を始めました。委員会で議論をしてもらった結果、野洲病院の提案は、当たり前の結果ですが、受けられませんという結果でした。受けられないのですが、市で責任を持って何とかしようと、受けられなかったら野洲市から中核的医療が無くなるという意見が出ました。放っておけないので、野洲市で病院を持ち得るのかどうか、ちょうどその時に駅前の土地を買わないかという話が来ました。そう言われても病院を作るのは大変であることは分かっていますから、可能性検討委員会を立ち上げ、委員に滋賀医大の副学長、病院長、医師会長、静岡総合医療センター総長で全国自治体病院協議会の会長である先生に入っていただき、委員会を開きました。かなり厳しいが、市民の医療を守るためには、野洲駅前に土地を確保し、経営していくのであれば可能性ありという結論が出ましたので次の段階に進めていきました。次に、構想、計画、設計に進んでいくわけです。駅前に土地を買うことも1年間議論し、全員賛成で買いました。条例をつくり、基本設計も終わり、現在、実施設計中で今年発注をして2年間工事を行い、2021年の夏に病院が完成するというスケジュールになっています。駐車場は250台ありまして、公園、文化ホールもできます。駅にも自由通路でダイレクトに入れるようになります。今年の7月からは今の病院建物を使って市が責任をもって市立病院として経営をします。野洲市にとってのメリットは何があるかと言いますと先に病院を持つと患者さん情報が引き継げます。民間病院から市立病院には引継ぎができず、新たにカルテを作り直さなければならないのですが、先に市が病院を経営して建てかえるとした方がメリットが大きいということで7月から市立病院として経営していきます。看護師さんなどの採用もフラットに募集し、きっちり試験を経て必要人数の目処がたっております。ただ、医師の採用を昨年から職員が取りかかってくれたのですが、野洲病院に医者が全然いないと慌てて報告に来ました。去年の4月時点で20数人いたのですが、12月時点で12人になっていました。その後、私も滋賀医大に行きまして現在19人の医師を確保できています。7月には20人ぐらいまで回復できる予定です。今、何が困っているかと言いますと、病院計画をしながらお医者さんも確保して野洲病院は良くなってきました。業績も良くなり、黒字転換となり、野洲市への借金も返してもらってきて、民間の借金も減っていました。それがこの1年間にガクッと悪くなったので、お医者さんの確保に走るとともに、お医者さんが減っているということは売り上げが減っていますから、資産が減っているわけです。野洲市は儲けようとするつもりはないのですが、マイナスであっても包括承継ですから、向こうの債権債務でもう少しいい条件でシミュレーションしていたのですが、それが悪くなっています。年間の売り上げが1億以上減ってしまっている訳です。売り上げが減っている、借金が減っている、お医者さんが減っている、それが分かったのが年末なので、それを議会、マスコミに公開しました。シミュレーションも見直しました。あと、消費税が上がるのと建設物価が上がっていて、何もかもいれると8億ぐらいイニシャルコストがかかります。そこで野洲病院の業績が悪いので野洲病院からの引継ぎ資産が悪くなりますのと業績見込みを落とさなくてはならないということで悪くなるのでごまかしではなく修正を行いました。一番大きく変えたのは、イニシャルコストの7億円を貸付て、20年後から返済を求めようと思っていました。本来公立病院は、直営病院で最初やっていますから、国が作って、土地、建物全てあったのを独立経営していますから、土地、建物は出資で行っています。どこの病院でも土地建物は出資をしてあげている。野洲市の病院はゼロから始まりますので、市有地だったのですが、病院で買ってもらう形で市の病院会計で10億円ぐらいで買う形です。そして駐車場も文化ホールでも使えるし、市民の方に使っていただけるので、病院事業を膨らますよりは、そこの駐車場代だけで7、8億円ぐらい、それを全て病院に入れてあるので101億円ぐらいになっています。 4年で黒字転換、資金ショートが無くなるという絵で進めています。病院についてはこれぐらいです。

さくら墓園ですが、かなり仕組みを工夫しまして普通は個人で利用していただくのですが、家族でも利用していただいて、かつ、お墓の移転もできるようにしようと思っています。これから調整は必要ですが、最大で10万円、できたら5万円弱ぐらいでずっと利用出来るように考えています。2,000人の利用見込みで設計を依頼し、4月から工事にかかってお彼岸ぐらいには募集をさせていただけるのではないかと思っております。

続いて、都市計画税ですが、市街化区域と市街化調整区域という2つの区域に分かれていまして、都市的に便利に図られている市街化区域にかけられるもので、県内のJR沿いの市では大津から長浜までの市が課税されています。高島は課税したくてもできない、というのは市街化区域と調整区域の区分がないからです。どこでも家を建てられるが、その代わり急に突然横に工場が出来たりだとかパチンコ店が出来たりして、大変です。都市計画の目的というのは住宅地は住宅、商業地は商業のものが建てられるというのが本来の目的です。都市計画税で整備できるものとして都市計画道路、雨水幹線になるのですが、本来は都市計画税をいただいてやるべき事業ですが、この10年間で約70億円をこのような都市基盤整備にお金を使ってきました。野洲市の課題は市街化区域が少ない、都市基盤整備が弱いところです。

道路についてですが、それまで全く動いていなかった国道8号バイパスを7年ほど前に守山と栗東の市長に誘いをかけ協議会を立ち上げ、いろんな人に協力を得て、どんどん進んでいます。あと4年程で野洲から名神栗東インターまで4.7km、制限速度80km/h、信号なしで直結で行けるようになります。県道大津湖南幹線についても来年から橋梁工事が着工となり、国道8号バイパスの橋梁と並行して進み、あと4、5年で完成いたします。

余熱利用施設については、現在あります体育センターを取り壊し、温水プール、ジムをつくります。以前の温水プールよりスペックを上げて競技ができるほどのプールが出来る計画で、この4月に体育センターの取り壊しを始め、1年間工事を行い、来年の春にオープンできるよう進めています。ぜひご利用下さい。

老人ホームですが、場所は篠原の旧幼稚園の場所に100床の老人ホームが1年後に完成いたします。

これでご報告を終わらせていただきます。長時間、ご静聴ありがとうございました。

 

●司会

市長、ありがとうございました。せっかくの機会ですのでご質問などありましたらどうでしょうか。

 

わくわくクラブ

総合体育館を5年ほど利用させていただいているのですが、利用しているみなさんとトレーニング室が遠くなるなら行けなくなると話しています。今の体育館の場所にはできないのでしょうか。

市長

今の体育館のトレーニング機器は古くなっているので、今度、温水プールができる大篠原の場所にトレーニングルームもできます。この施設ができるまでは、今の体育館のトレーニング機器のサービスは受けていただき、施設が完成したら新しい施設でご利用いただけます。そこまで行くバスについては、駅からも行けるようにしたいと考えています。

わくわくクラブ

先ほどの質問に関連してですが、余熱利用施設の場所を明確に教えていただけないでしょうか。

市長

前のクリーンセンターのところです。クリーンセンターについては、私が就任した際に古くて危ないとまず地元に言いに行きました。地元の方には、次(建て替えるのであれば)は断るよと言われましたので、新しいクリーンセンターの場所は、専門家の方を呼んで市内5箇所ぐらいで地盤が安定している場所で一定のアクセスがある場所を検討したら、人家から500以上離れていることもあり、この場所となりました。この話を再度持ちかけたのですが、困るとの回答だったので、全自治会長さんが集まる会議でプールとセットで建てる計画であることを言って、この施設を受け入れる自治会がありましたら手を挙げて下さいと申しましたら、どこの自治会からも手が挙がりませんでした。それで再度、大篠原に頭を下げてお願いに行きまして、納得いただいてこの場所に決まったという経緯です。決して悪くない場所だと思っています。

わくわくクラブ

野洲に住んでいて楽しいなあというまちにして欲しいと思います。

市長

何をすればいいですか。

わくわくクラブ

岸和田のようにその日はみんな帰ってくるというような祭りが野洲には無いでしょ。私は大阪から来ましたけど、心沸くような行事が無いです。

わくわくクラブ

そのテーマは時間がかかりそうなので、テーマを変えます。1点はお願いで1点は質問になります。我々のこの団地は出来上がってから40年以上になります。日々利用する歩道ですが、大型の溝蓋ががたつくところがいくつもあります。かつ、歩道の舗装面が荒れてしまってつまずき易くなっている。また道路と歩道の境の段が4、5cmほど有り、日常の生活道路として直さないといけないのではないかと思っています。これは我々の団地だけではなくて、近辺同じような状況であると思いますのでぜひ手を加えていただけないかと思っています。

市長

大いにやりたいです。その問題は財源で済む話で、今、かつかつで新しい課題に都市基盤のお金を充てにいっています。野洲が都市計画税なしでやってきた無理がそのあたりに出ていると思っています。

わくわくクラブ

もう1点は、介護の問題ですが、これは行政だけで対応できる問題ではないとういう考えでお話します。私達はやがて介護施設にお世話になる人が多く出てきますが、その安住の地であると思っていた施設で職員からのいじめ問題や悲惨な事件が起こっています。何が原因かということを考えたときにその施設の従業員をあまりにも安易に人の選別もせずに若い人の単なる就職先ということで採用していることもあるのではないかと思っています。そこで私達のような年齢のものが看護士、介護士として働くのは難しいが、彼らの手助けはできるのではないかと思っています。ボランティアでもいいのでそういった仕組みを作れないのかなということをぜひ考えていただけないかとお願いしたい。

市長

厚生労働省が2年前からやり方を変えまして、昔は要支援と要介護があったのですが、要支援の方の介護サービスが使えたのですが、基本的に今は介護サービスが使えません。どういうことかと言うと地域で支えあって下さいということになっています。つまり、以前施設に行っておられた方も今は行けなくなりました。まずは自治会、学区でという取り組みは大いに良いですし、市でも包括支援センターや高齢福祉でこういった促進とかを行っています。しかし、施設に入って看護士、介護士のサポートとかを行うということは、国の制度を変えないといけません。

わくわくクラブ

トレーニング室の利用者の中には体育館が民間施設になるとかいろいろなことを言われているのですが、完全に市が運営されるのですか。

市長

市がお金を出すのですが、PFI方式といって事業は民間が責任をもってやるサービスを市が買うという形です。民間事業者が儲かれば市にインセンティブが働く仕組みにもなっています。

●わくわくクラブ

本日は、長時間ありがとうございました。

●市長

また色々意見をお願いします。本日はありがとうございました。

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