まちづくりトーク(北桜老人クラブ)

まちづくりトークを実施しました

北桜老人クラブ

 『北桜老人クラブ』の皆さんとトークを行いました。

日時…2018年1月22日(月曜日)10時00分〜12時00分
会場…北桜公民館
参加者…北桜老人クラブの皆さん
山仲市長、北脇広報秘書課長、小田広報秘書課主任

以下トーク内容

北桜老人クラブ

山仲市長(以下「市長」) 日頃から野洲のまちづくり等にご協力いただきありがとうございます。人口は、51,000人を超え、1月1日現在で51,098人になりました。他市では、増えすぎて困っているといった声も聞こえますが、人口が減ることも問題ですが、急激に増えることも、交通渋滞等を引き起こすことにも繋がりますので、緩やかに人口が増加している野洲は健全な状態であるといえます。高齢化については、皆さん1歳ずつお年を召されるので進んでいますが、一方で少子については、安定して1年齢あたり約500人で推移しています。残念ながら三上学区では、子供の数が伸び悩んでいるのですが、他の地域では子供が増えているため、学校等を増改築する計画となっています。今年も519人の方が新成人を迎えていただきました。

高齢化率の話をすると、市全体では約25パーセントの方が65歳以上で、全国平均と比べると少し低い値です。北桜では、約32パーセントとなっており、市全体の平均よりは高いのですが、他の地域では40パーセント程度の地域もあるため、高すぎるという状況ではありません。旧集落地と野洲駅前のような中心市街地で高齢化率のバラつきがある状況です。百歳の方は市全体で30人おられます。以前は男性の方が居られなかったのですが、現在、4人居られ、女性の方が26人居られます。ここ北桜でも2人百歳の方が居られます。市全体で92自治会ありますので、自治会単位で見ると長寿の地域ということになります。

先日、新聞でも報道されていましたが、昨年の統計で、滋賀県の男性が全国一の長寿となっています。女性も4位ぐらいであったと思います。そのうち、男女ともに長寿の県になる日も遠くないかもわかりません。

健康寿命ということも言われていまして、長寿は、健康であるのか、または寝たきり等機能が衰えているかといったことを問わないのですが、健康寿命は身体が健康かつ活動的で、年齢が幾つであるかという指標です。皆さんも健康寿命を意識して、検診や医療機関を利用して日々の生活を過ごしていただきたいと思います。体の機能を保ちながらお年を召されるということが大事で、そのためには、皆さん方のような老人クラブでの活動等が重要であると思います。

野洲の産業ですが、たくさんの事業所から野洲で土地を探しているといった声を伺っています。この三上地区でも、特に国道周辺の土地の要望を伺っています。そのためには、都市計画を変更する必要がありますので、今後、計画的に進めて行きたいと考えています。市内での働く場所も増えており、市内事業所の中間人口がかなり増えています。以前は京阪神の通勤圏ということで人口が増えていたのですが、昨今、野洲駅で降車する方の人口が増えています。一事業所で4000から3000人の方が働いている事業所も市内にはあります。ある事業所では敷地内に建屋をもう一棟建てて従業員数を倍にする計画があるということで、相談に来ていただきました。事業所もより一層増えていくと思います。現在、事業所で働いている方のうち市内在住者がどれだけの方が居られるかというと約4分の1であるため、農地等の自然を守りながら、計画的に宅地を増やしていく予定をしています。

コミュニティバスですが、2路線増やすことによって、増便と時間短縮を図り利便性を高める予定です。現在、市民代表の方にも参画いただいて検討を行っています。また、皆さんのご意見もうかがう予定です。もっと本数等を増やせればよいのですが、順次取り組んでいく予定です。

クリーンセンターは、一昨年新しい施設で稼動しています。土曜日もゴミの搬入受付をしており、好評いただいています。旧の施設を解体して、現温水プールよりも良い8コースのプールと温浴施設、地元からも要望をいただいている地産地消の施設を作る計画をしています。この施設は、税金を使用するより、PFI方式により民間で整備していただく予定をしています。先般、事業者の全国公募を行いましたところ、手を挙げていただいた企業がありましたので、現在、審査中です。現時点では、企業名等の公表は出来ませんが、公表可能な時期が来ましたら、お知らせいたします。予定では、2年後オープンの予定をしています。ゴミの処理に伴いプール2個分の熱が発生しますので、発生した余熱を無料で提供することが企業にとってメリットであり、熱の提供が受けられるのであれば採算が見込めるということで手を挙げていただいています。現温水プールはもうしばらく使用する予定であったのですが、天井が剥落して危険な状態となったため、止む無く閉鎖しました。議会においても、何故閉鎖するのかといった意見もあるのですが、修繕費用として約5千万円必要となります。工期も何ヶ月も必要となるため、2年後に新しくプールを整備することを考慮した結果、閉鎖に至っています。北桜からだと車で10分程度かと思いますので、気軽にご利用いただければと思います。

国道8号バイパスについては、昭和50年代から止まっていた計画を5年ほど前から動かして、現在急ピッチで取り組んでいただいています。全体計画の内、7割程度買収を終えていて、市内については、農地の買収をすべて終えています。市内事業所の移転が残っていて、移転先に6ヘクタールの工業団地を市が責任を持って整備します。本来は国の事業なのですが、そうも言っていられないので、事業所の希望に沿って市が土地を購入しました。近々、造成工事に入った後、事業所に移転してもらい、従前に事業所があった上に道路を通す予定です。北桜の方には、直接的ではないかもわかりませんが、国道8号バイパスが完成すれば、既存道路における通過交通が激減するため、南桜から御上神社周辺にかけての渋滞は解消すると思います。

市内から名神栗東インターチェンジまで信号なしの直結の道路で、歩道部・側道部・高架部すべて合わせて8車線の道路を予定しています。先ずは高架部の4車線を先行して整備いただくことになると思います。

また、湖南幹線についても約40年前に計画されたままになっていました。現在、近江大橋から琵琶湖大橋取付道路まで4車線化されており、野洲川に新しく橋を架けて比留田地先まで4車線の道路ができる予定です。国道8号バイパスと湖南幹線が完成した暁には市内の通過交通による渋滞はほぼ無くなると考えています。

2024年に国体が開催予定となっていますが、その前に全国植樹祭の開催地が滋賀県に回ってきます。天皇陛下がお見えになって植樹をされる行事です。国体会場と一緒に回ってくることが多いのですが、2021年に開催が予定されており、現在、滋賀県で開催場所の検討がされています。野洲は希望が丘の北桜地先を開催地の要望として要望書を県に提出しています。選定される可能性は高いと考えていますので、ぜひ希望が丘で開催されるよう応援をお願いします。

こども園ですが、篠原こども園やゆきはたこども園を順次整備してきましたが、仕上げとして、耐震化ができていない三上保育園を幼稚園と一体化する形でこども園として整備し、規模を増やす予定です。問題となっている待機児童もほぼ解消されているのですが、それ以上に保育を希望される児童が増えています。年間約60~80人の方が増え続けている状況です。待機児童問題が全国的にも追いつかない状況の中、国では保育の無償化が提案されていますが、結果的に待機児童が増える恐れがあると考えます。いずれにしても、待機児童が居られますので、できる限り保育施設を増やそうと考えています。三上こども園については、来年4月から開園を予定しています。

高齢化の問題ですが、老人ホームが不足しており、待機していただいている方が居られます。一時期より待機の方が減少しましたが、理由としては、介護保険の見直しにより老人ホームを利用していただける要件が厳しくなったためです。

施設が不足しているので、次々に作ればよいのではないかといった意見もありますが、介護施設に関しては、市が計画を定め、民間が整備をし、お金の負担は介護保険で賄うとなっています。施設を建てれば建てるほど、40歳以上の方からいただいている介護保険料に跳ね返る形となるため、一概に施設を建てることが良いとは限りません。

ただ、待機されている方が居られますので、今年の4月から、市内のどこかに全体で100床の老人ホームを作るといった計画を策定中です。1箇所または複数個所になるのかは事業所の応募状況を見極めながら判断していきたいと考えています。

北桜老人クラブ

ご心配をおかけしていました病院ですが、病院の設置条例、基本設計もできており、実施設計に対する国の交付金も付きはじめている中で、可否同数の末、議長採決で否決ということが続き、計画が止まっていました。ようやく、昨年の12月議会において病院整備に対する実施設計の予算をお認めいただき、様々な手続きを進めています。開院スケジュールについては、否決が続いたため、少し遅れます。平成で言うと、病院の建屋が完成予定の33年春に市民病院として開院の予定をしています。

以前からお話しているように、野洲駅前ロータリー側に車両の進入口は設けません。駐車場についても病院予定地から市道下水門線を挟んだ反対側に整備するため、駅前ロータリーから病院への車両の進入はありません。いずれにしても、病院の混雑ピーク時間帯は午前8時30分から9時まで、一方、野洲駅前の混雑ピーク時間帯は午前7時から8時頃であるため、時間帯も重複しません。駅前ロータリー側に車両進入口を設けないこと、混雑ピーク時間帯が重複しないことから、駅前の渋滞がより深刻化することは考えられません。

現野洲病院の駐車場は、道路を挟んだ両側にあることに加え、全体で約150台しかありません。新しく整備する駐車場については、一箇所にまとめるうえ、駐車可能台数も250台を予定しており、病院と駐車場の2階部分を連絡通路で繋ぐ計画です。

高齢者の方は立体駐車場が使いにくいという声も聞きますが、1階部分も駐車スペースがあることに加え、国土交通省の認定を受けた規格でゆったりとした駐車場を整備する予定です。平面駐車場の方が良いとおっしゃる方もおられると思いますが、夏や冬の気候、天候のことを考慮すると病院と直結した立体駐車場の方が利便性は高いと考えています。

コミュニティバスについても、増便による交通手段の確保を考えています。

医師の確保については、現野洲病院において、市が新しく病院を整備する前提のもと、院長以下多くの医師が大学病院から来ていただいています。市民病院整備計画に取り組む前は1人ないし2人程度であったのですが、22人の方に来ていただいています。

以前から野洲病院を利用されていない方には実感が無いかもしれませんが、利用されている方の評価は高くなっていると思っています。

大学病院においても、駅前の病院であれば勤務を希望される方も居られるであろうとのことですので、医師は確実に集まると思っています。

財政面ですが、医療行為により年間約30億円の収入を見込んでいます。その中から人件費や光熱水費、施設更新の積立かつ施設整備時の借入金の返済も賄う予定ですので、基本的には税金というものはありません。

税金が上がるという声もありますが、税金が上がる要素も無ければ、そもそも税金というのは法律等により規定されているため、容易にあげることはできない仕組みになっています。

事業費については、構想段階では病院設備の建設費だけで、約60億円を予定していて土地代は含まれていないと始めから説明していました。今回、1.既に購入している市の土地の代金を病院の会計にて約10億円で買い戻すこと、2.構想段階では決定してなかった駐車場の整備費用、3.当初、耐震構造で計画していたが、昨今の大震災を考慮して、より地震に強い免震構造に変更したこと、4.東京オリンピックを控え国の基準単価が平米あたり30万円から平米あたり36万円に上昇したことが主な理由で、何もかも全て含めると約100億円になっています。

返済については、先ず、病院の医業収入で約50億円を30年間で返済します。残り50億円は法律上市が返済することとなるのですが、30年間で返済するため、年間あたりの返済額は2億円に満たない額となります。さらに、毎年の返済額の半分は国の補助を受けることができるため、実質約25億円を市で返済することになり、年間の額にすると1億円に満たない額になります。現在、現野洲病院に対して、市が単独で1億数千万円を補助している額から見ても十分成り立つ計画です。

先に申し上げたように33年春に開院予定ですが、今まで控えてきた現野洲病院の市立病院化を専門家のアドバイスもいただきながら、包括承継という形で来年7月に実施します。理由としては、現野洲病院の財政状況が改善し、借入金の底が見えてきたこと・現在野洲市では公立病院を運営していないため、現野洲病院を先立って市立病院化することにより、市立病院を全くの新規で開設することと比べ、事務手続き上、簡略化できること・患者さんのカルテなど治療に必要な個人情報もスムーズに移行することができるからです。

職員の方については、そのまま吸収という形を取るといろんな支障が生じるため、市民病院での勤務を希望する方は分け隔てなく、採用試験を受けていただきます。

新年度に取り組む事業はまだまだありますが、市の大まかな事業についてはお話しました。

野洲は、道路等のインフラ整備を行い市全体のレベルを上げることにより、波及的に様々なサービスが発展していくまちづくりを行ってまいります。

最後に、農業ですが、今年から国の制度が変わります。減反政策が廃止となる反面、補助金や交付金がなくなります。一応、県で仕切るということになっていますので、直ぐに弱肉強食になることはありません。一方で、売れるお米をどんどん販売していただくというのも一つの戦略であると思いますので、農業者の方と一緒に議論していきたいと考えています。

国は頑張る方には手助けをするといったスタンスで、農業共済についても、共済自体は残りますが、新たに保険制度も作られます。共済は被災時に所得を補償されますが、保険制度では市場価格の下落も補償されます。ただし、保険の掛金を支払うのは農業者であるため、どちらを選択した方が有利なのか疑問が残ります。先日も農水省の方に、新しく作られた制度等をどういう選択を行えば損または得になるのかといったアドバイスを誰が担うのか疑問を投げかけたところです。

従前と制度が大きく変わりますので、見越したうえ、市も積極的に施策として取り組んで行きたいと考えています。

また、去年の台風21号により甚大な被害が出ています。特にビニールハウスの被害が著しく、市内で約350棟に被害が出ています。直ぐに県と国に災害対策をお願いに伺い、結果的には、一定補助しようということになりました。市としましても、国等の補助を受けることができない部分を一定独自で補助を行います。

あと、国民健康保険についても大きく制度が変わります。現在、各市町が国民健康保険を運営しており、皆さんに保険料をお知らせしているのですが、今後は都道府県が運営主体となります。都道府県が各市町宛に保険料を割り当て、その後、各市町が割り当てられた分に応じて皆さんに保険料をお伝えするといった制度に変わります。

今まで保険を運営していない都道府県が入ってくることによって人件費等の摩擦係数が増えるのですが、地域によっては都道府県を含めないと成り立たない地域があるため、致し方ない側面もあります。いずれにしても平成30年度から制度が変わることとなります。

また、ご意見、ご質問等がありましたらお受けしたいと思います。ご静聴ありがとうございました。

北桜老人クラブ

北桜老人クラブ(以下、北桜) 道路の関係で、以前、スマートインターチェンジの話がありました。約3年前から県よりスマートインターチェンジ予定地付近のため池として利用しているダム改修の申し入れを受けています。具体的には、堰堤を約1800mm下げて水量を減らすと聞いています。水を利用している者からすれば、堰堤を1800mmも下げされたら、十分な水量が確保されません。

県との協議の中で、スマートインターチェンジの話も出てきまして、ダム改修と関連性があるのであれば同時期に工事を実施したほうが効果的であるとも聞いています。

スマートインターチェンジの状況とダム改修による利水の問題の2点について伺いたいです。

市長 まず、スマートインターは、現在、野洲市としては要望していません。

当時は、国道8号バイパスがなかなか動き出さなかった状況に加え、ご意見のダム上流にあたる住宅地の排水状況を改善したいとの思いを他市も持っていたため、調整してプロジェクトとして出しました。現在、国道8号バイパスがここまで動いてきたため、市の政策決定としては、国道8号バイパスを優先としており、スマートインターについては、ある時期を境に要望していません。

また、ダムの貯水量については、水を利用している地元の意見を聞くように県にはっきりと伝えています。特に県は、主にダム上流の排水や土地利用のことを言っていると思いますので、皆さんにマイナスとならないよう市としても対応していきたいと考えています。

北桜 駅前については、膝の高さまで水がついた実績がありますが、排水対策についてどうお考えですか。

市長 先ずは、祇王井川は時間当たり30mmの雨で浸水します。ここ数年、雨の降り方が変わっており、時間当たり50mmから80mmの雨が降る回数が増えてきています。

滋賀県に祇王井川の改修がどうなっているのか尋ねたところ、野洲市が改修を引き受けるといった文書が過去に提出されており、野洲市が改修することになっていると言われました。実際に市から県に対して文書が出されていたのですが、一級河川である祇王井川を市で改修することは不合理であるため、県で改修をしていただいています。直ぐに川幅を広げることは困難であるため、川床を一部掘削して二重水路にして疎通能力を高めてもらっているので、一定安全性は高まっています。

また、市長就任当時から、本来、祇王井川に流れる水を上流でカットして、友川を通して童子川に流す雨水幹線事業にも取り組んでおり、順次、友川の川幅を広げています。

北桜 もう一点、市道南北桜線と県道との交差点において、信号機の設置を以前から要望していますが、何とか実現してもらいたいです。

市長 市から公安委員会に要望はしていますが、県内で約1000件の要望があり、減らないのが現状です。一昨年は市内で3箇所に新規で信号機を設置していただきましたが、県内でも10基程度しか新設されていない状況です。要望はしているものの、先に約束をしている箇所がまだたくさんありますので、申し訳ないのですが、なかなか厳しい状況です。

北桜 集落から北桜公民館への横断も危険が伴うため、県道に追い越し禁止のセンターラインをお願いしたいです。

市長 判断は公安委員会になります。本来は法定速度を遵守していただくか、追い越し禁止の制限をするかどちらかだと思います。何故、追い越し禁止のセンターラインとなっていないのか確認してみます。横断歩道付近に人がいる場合は、本来、信号でいうところの黄信号なのですが、モラルが守られていない実態があります。先ほどのご意見にもありましたように信号機が設置されれば、また状況も変わるとは思います。いずれにしましても、出来るところから順次対応していきたいと考えています。

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