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まちづくりトーク(野洲生活学校)

まちづくりトークを実施しました

野洲生活学校

 『野洲生活学校』の皆さんとトークを行いました。

日時…2017年6月1日(木曜日)13時30分〜15時00分
会場…コミセンやす
参加者…野洲生活学校の皆さん
山仲市長、北脇広報秘書課長、小田広報秘書課主任

以下トーク内容

生活学校

山仲市長(以下「市長」) 本日はお集まりいただきありがとうございます。皆様には日ごろから活動を通じて野洲のまちづくりに参画いただきましてお礼申し上げます。

病院の話ですが、昭和60年に野洲病院に9億円貸付したことに始まり、平成10年に建物建設のため、21億円、どちらもすべて町のお金で実質的に対応しています。返済を保証していますので、毎年1億何千万まちが借金を返済しています。平成23年に「機械も古く、耐震化もできていない、経営が成り立たないので、新しい土地に新しい病院を作って機械も刷新してもらったら、借金の返済でき、毎年市から1億何千万受けている補助も額をもう少し減らせます。」という提案を受けました。これは大変な事態であると判断しまして、滋賀医大の学長や市民代表にも参画してもらい議論を行いました。その後、「野洲病院の提案は受け入れられない。一民間病院に何十億もの費用をかけて病院をプレゼントすることはできない。そのかわり、市が責任を持って病院を作ってください。」という結果が出ましたので、次は、市が病院を持つことが可能かどうかを専門家も含め議論しまして、「駅前であったら、採算も取れ、医師も確保できる。」との結果でした。駅前周辺で候補地を検討したのですが、図らずも市内の事業所から「駅前の土地を市が購入しませんか」といった打診があり、1年間の議論の結果、市民のために購入した土地がありましたので、基本方針、基本構想、基本計画といった段取りを組んで進めてきています。計画に伴い議会にも諮ったうえで、予算を使っています。一昨年の3月に設計にかかるための予算を市議会に提出したところ、継続審査となり、2度否決され、その後可決されました。次に昨年の12月に病院を設置する条例を提案し、可決されています。この条例をもって野洲は病院事業を行うということになっています。条例に基づいて病院事業を実施しようと今年の3月に実施設計の予算等を提案したところ否決されました。その後分かってきたのが、高齢者社会に向けて、駅前や中心市街地に人が集まる施設を設置する場合、国土交通省から国の交付金を受けることが出来ます。病院も交付金のメニューに含まれているため、国に申請を行ったところ、国から内示を受けたことが3月31日に分かりました。金額的にも大きい額で、上限が21億円の事業までで、その半分を交付金として受け取ることができます。市の病院整備事業は約60~70億円の事業であるため、最大で上限21億円の半分10億5千万円を交付金として受け取れる可能性があります。今年度分の取っ掛かりとして設計が約1億円であるため、半分の約5千2百万円の内示を受けています。現在の状況は市の受け皿が出来るのを国に待ってもらっている状態であるため、急ぎ5月17日に臨時議会を開催しました。臨時議会を開いた理由は、交付金の内示により状況が良くなったことです。国の交付金は簡単には受けることは出来ません。現に甲賀踏切の拡幅を申請していますが、ゼロです。道路等の申請でも約3から4割程度しか受けることが出来ないのですが、病院の整備事業は申請額に対して上限までの額の内示を受けて保留となっているため、可能な限り速やかに受けることを目的に開催しました。ところが、また同じように理由もなく否決されました。

その後、様々な議論がでました。市は反対の意見を聞いていないという意見が出ましたので、反対の意見とは何かを伺ったところ、議員さんは12月に7から8つ言ったとのことでしたが、よく調べたら議員間討論で言われた内容でした。議員さんからの質問にお答えしようと委員会を開催したのですが、そのようなことは聞いていないとのことで、結局中身の議論に至らないまま終わっています。その中で驚くような意見が出てきまして、駅前はダメ、では何処に病院を作ればいいかというと、農薬工場の跡地あるいは、竹ヶ丘の旧野洲川河川敷であった場所といった内容でした。もう一人の方は各学区に医療センターを作ればどうかという意見もあったのですが、むしろ費用が嵩みます。

話題は変わりますが、やすのまちはようやく5万1千人を超えました。昨年の同時期と比較して、132人増加しており、緩やかに人口が増えています。子どもの数は500人で安定して推移していますので良い状況です。

市内の事業所においてもさらに拡張したいといった声を様々な機会で聞いています。

まちの役割は、伸びようとする人の手助けと困っている方の支援・秩序だと考えています。昨日、京都の社会福祉協議会が視察に来られまして、生活困窮・学童保育等について意見交換をしました。野洲の場合は市民主体で出来る限り成長していただき、困ったときにはしっかりと支援を行えるまちづくりを行っています。良いまちというのは、住んでよいまち・訪れてよいまちといったことや様々な面で良いことが重要であると考えています。意見交換の中で女性2人ほどが住んでみたいと仰っていただいたほど、子育て支援は充実している一方、高齢者に対する施策に課題があると考えています。自分のまちがどうなりたいかというイメージトレーニングが重要です。まちづくりにおいては、出来ていないことから目を背け、出来ていることばかりを宣伝する恐れがあります。何が出来ていないかをしっかりと把握した上で、まちづくりに取り組むことが重要です。政策というのは、市長や議員・企業が勝手に決めるのではなく、客観的データに基づき、コンプライアンスに照らし合わせたうえで、決定する必要があります。知らない間に何処かで誰かが決めているといったことではダメです。クリーンセンターについては、8年を要しましたが、ようやく完成しました。場所の検討から始めて、引き続き大篠原の場所が一番良いという結果が出たのですが、地元からは約30年も協力したのに何故引き続き協力しなければならないのかといった意見が出ました。その後、全自治会に集まっていただいた中で、事業説明を行い場所の検討をお願いしましたが、どの自治会からも手が挙がらなかったため、再度、大篠原自治会に説明を行い、了承していただいています。県内においてもここまでスムーズに出来たのは野洲だけであり、市民の皆様の協力の賜物であると考えています。

人口のことに少し触れておきますと、野洲の人口は順調に増えてきています。現在、地方創生にて人口減少問題に取り組んでいますが、将来、野洲のまちにおいても、人口の減少は起こります。ただ、人口が最も減少したとしても、平成のはじめ頃の人口数に留まるため、人口の全体数が急激に減少し、まちが消滅するといった事態にはならないと考えています。ただ、他の自治体において本当に厳しい自治体もあって、県内では湖北・湖西あたりが目に見えるほど人口が減少しています。野洲においても楽観視は出来ませんが、こういった状況です。今後、高齢者の方の数が増えることが見込まれるため、病院の機能といったことが重要だと思っています。

野洲の人口については、年齢別人口構成において団塊の世代の方が多い状況となっています。全国的にも同様ですが、少子で人口が減少するのではなく、団塊の世代を境に先細りしていくといった状況です。

野洲市では情報の公開を徹底しています。他の自治体では、先ず議員にお知らせをしてから市民の方へ情報提供を行うといった暗黙の決まりがありますが、野洲では議員の方にも情報提供を行っていますが、市民の方から問い合わせ等があった際は、その時点での最新情報をお答えしていますので、議員の方にお知らせする前の情報を市民の方にお答えする場合もあります。従来から市では事業を進めるにあたって、市民や専門家のご意見をお伺いしたうえで、議会に報告する形を取ってきています。病院事業についても基本設計がほぼ出来上がっているため、6月17日に市民懇談会を市役所で開催します。ぜひ、皆さんもご参加いただければと思います。市民懇談会でいただいたご意見を反映した上で、議会に報告をする予定をしています。ただ、最近、議会において若い議員の方で、このプロセスについて異論を唱える方が居られます。市民や専門家から意見をいただく前に議員に意見を求めるように言われています。先に議員の方の意見をいただくことになると、市民に対しては、ただの報告となってしまいます。市の考えに専門家や市民の意見を盛り込んだ案を、市民代表である議員の皆さんにお示ししてご意見をいただき、最終案としてまとめることが重要であると考えますが、変わりつつあるというのが現在の状況です。

あと、イベントも幾つか実施しています。特に昨年から希望が丘で実施している全国中学校駅伝大会は素晴らしい大会で、未来のオリンピック選手候補が全国から集まってきています。最低でも5年間は希望が丘で開催する予定ですので、ぜひ観戦してください。他にも今年から桜のライトアップ等も行っています。

ビワマスの遡上プロジェクトに市民の方・専門家と共に取り組んでいます。密漁の恐れもあることから、詳細な場所等はお伝えできませんが、家棟川・中の池川を中心に取り組んでいます。野洲川においても相当数遡上しているようで、聞くところによると昨年40匹ほど確認できたという話を聞いています。

ところで、病院整備事業ですが、立地適正化計画、駅前整備構想と合わせて市立病院整備を計画しています。当初、駐車場を500台整備する予定であったのですが、ある事業所が協力できないということで、250台の駐車場を整備する予定です。守山野洲医師会も市の計画に賛成いただいています。開業医の皆さんについては、地域医療を支えていただいていますが、現在の個人医院については、入院用のベッドを備えていないところがほとんどで、また、以前のように診療所兼自宅といった形態をとっておられません。診察時間外に1時間近くかけて病院まで駆けつけて急患に対応するといったことはできません。24時間急患を受け入れ可能で、かつ、患者の状態によってバックアップをしてもらえる中核病院が必要であるため、市立病院の整備を望まれています。病院の形については、駅前ということもあり、圧迫感を考慮し、動線が短く、全エリアに太陽光を取り入れられるH型で設計されています。

これまでの流れをお話しすると、昭和60年代に旧野洲町が野洲病院に9億円貸付を行っており、未だに残金が残っています。なかなか完済には至らないため、ある時期から利子は免除されていました。平成10年には、比較的新しいように見える野洲小学校側の建物に21億円使って建てています。私が市長となった平成20年でもまだ7億円残っていました。その後も借金を返済するために1億数千万円の補助や赤字の補填を行ってきました。平成23年に先ほどお話ししたように提案があった後、何度も協議を重ね、議会にも諮って17日の否決まで至っています。何度も否決されているといった意見もあるのですが、これまで何度も可決されたからここまで計画が進んでいます。責任をもって農薬工場の跡地等に病院を建てられるのであれば、建てていただいたら良いのですが、本気で託せるような話ではないため、病院は必要ということで何度も議会に提案を行っています。

野洲病院は経営が厳しく、債務も多かったので現野洲病院は閉鎖して新病院を整備するという話で、ここまで進んできています。今、野洲病院に大学病院から院長や若い医師も来ていただいています。新病院ができるといったことから、野洲病院の業績も良くなっています。以前から、病院を新規で建てることに比べて、病院の建て替えとしたほうが、手続上有利であることから、新病院の開院前に現野洲病院を市立病院にするといったことも考えていまして、今回、業績が良くなったことで、債務の底が見えてきたため、平成31年に現野洲病院を市立病院にする予定です。

生活学校

住民投票について、多額の費用も必要となるため、本当は実施したくはないのですが、住民代表である議員の方から、2度市民のコンセンサスを得るようにといった意見があったため、実施を検討しています。10月の市議選まで待てば良いといった意見もあるのですが、時間がありません。国は交付金をつけて待ってもらっています。また、国会議員の場合は、政党選挙であるため、政党が事業を掲げたらよいのですが、市議会議員の場合は、自民党が一人、公明党が二人、共産党が三人それぞれ居られますが、他の方は無所属です。病院事業への賛成・反対については個人でしか問うことができません。それを言い出したら昨年の市長選において、病院を整備すると掲げ当選したことにより決着がついています。

先ほど申し上げましたが、5月17日の結果は否決です。賛成9、反対9の同数であったため、議長採決となり、議長があっけなく反対を表明され否決となりました。条例が設置されていること、計画が進んでいてこれまでも多額の費用が投じられていること、国の交付金の内示を受けていることから考えて、通常の流れで行くと、議長というのは中立な立場であるため、賛成に傾くと考えられるのですが、あっけなく反対されました。

反対の議員さんが何を仰っているかというと、市民病院は必要、駅前は反対、建設場所は旧野洲川の廃川敷や現野洲病院の駐車場、経営は公設民営とのことなのですが、現野洲病院は公設民営で失敗しています。なぜ駅前に病院かというと、コミュニティバスの増便を検討しており、民間のバスの往来もあって便利な場所であること・医師の確保が容易であること・他市からの通院も見込めるといったことからです。反対派の方は駅前にすることで何ら良いことは無いと仰るのですが、万が一良いことは無くとも悪いことは無いと考えています。

先ほど申し上げたように、現野洲病院の小学校側は増築されているため、比較的新しく見えますが、増築された側は通院や院長室といった施設であり、病院の心臓部分である手術室や集中治療室は昭和50年代の建物で耐震化ができていません。阪神淡路大震災以降耐震化ができていない建物は建て替えを必要とするはずであるのに無理に増築されています。現野洲病院の駐車場については、一部民有地を借りています。反対の方は、この民有地も使って建てるように言っていますが、面積も約4千平米しかなく面積的にも不足しています。また、専門家に参加いただいた協議において、現野洲病院の敷地に建て替えることは不可能という結果が出ています。

市が計画している土地は5500平米あり、格段にゆったりしています。バスを利用の方は、駅前ロータリー側から入っていただいて、車を利用される方は市道の「下水門線」を通って立体駐車場に車を駐車していただいて、2階部分の連絡通路から入っていただく予定です。また、将来、野洲駅は改築する必要があるので、2階の自由通路を通って病院にアクセスできるようにしたいと考えています。北口の方は駅を通ってそのまま2階から入っていただくことができるため、出来るだけ駅に近づけたいと思っています。耐震強度を示すIS値は、公共施設においては0.65以上必要です。市内の小学校については改築等により全て0.7以上にしています。現野洲病院については、最も低い場所で約0.3しかありません。勤務していただいている医師や看護師等のスタッフにとっても大変危険な状態であるので、出来るだけ早く病院を整備しようと考えています。昨年の3月に大学病院の先生にも参加していただき、公開の場で、現野洲病院に支援を続けていっても良いかどうか審査していただきました。その結果「移転建て替えによる全面更新をせざるを得ない。」との報告書が出ています。先生方も疑義があればお答えすると言っていただいているので、論破したうえでならわかるのですが、反対の方は論破もしないで反対とだけ言われています。財政面の懸念ですが、現野洲病院に既に1億数千万円補助しています。民間病院に1億数千万円の補助をするくらいなら、公立病院にしたほうが国からの交付金も入ってきます。野洲の財政は100パーセント大丈夫とは言いませんが、取り組むべき事案はほとんど解決していて、基金も増えています。既に、現野洲病院に補助していることからも今以上に悪化することは無いと考えています。何も駅前に病院だけ作ろうと考えているわけではなくて、商業・交流施設も含めて駅前に整備しようと考えています。

今回、2回否決されて何が問題かというと、昨年の12月に市が病院を設置するといった条例が可決されているため、条例に反します。3月に予算が否決されましたが、国も同じなのですが、市は毎年予算を提案しなければなりません。10年先の予算までまとめて提案することはできません。条例ができている限りは予算もつけていただかないとダメです。きめ細かく何度も協議を行って支援していただいている大学病院や現野洲病院のスタッフからの信頼性も損なわれます。また、立地適正化計画の中で国が交付金をつけてくれていることにも反します。

あと、既に新聞等で報道されていますが、守山市民病院が済生会病院に移行する協議をするということが4月28日に発表されました。守山市民病院が大変な状況であることは分かりますが、このことが通ったら、反対の方から野洲病院でも同じようにしてもらったらよいのではないかといった意見が出ることが予想されます。まず、守山市が何を言っているかというと、現守山市民病院の機能をそのままで済生会病院に引き受けてもらうと言っています。それならば現野洲病院でも現在の機能を残したままで引き受けてもらえるのではと思って確認をしました。まず、現野洲病院をそのままで引き受けてもらえるか伺ったところ無理とのことでした。次に、野洲病院を市民病院にしたうえでは如何か伺ったところ無理とのことでした。最後に、新病院を整備した後、新病院をそのまま引き受けてもらうことは可能か伺ったところ、今回の守山市民病院の引き受けに当たっては野洲市民病院が整備されることを前提に協議をしており、新病院の施設では機能分担の面で困難であるため引き受けられないとのことでした。

今の状況を申し上げると、新病院ができるといった展望があります。医師会や現野洲病院、国も期待をしてくれています。この展望があるから現野洲病院は士気が高まって、業績が上がって、医師の確保ができているといった状況です。この展望がなくなったら、老朽化している病院に医師の魅力が無くなってしまいます。また、現状では立ちいかないと言っている病院に医師やスタッフは集まって来なくなるため、直ぐにでも崩壊するような状況は変わっていません。私からの病院に関する話は以上です。ご清聴ありがとうございました。また、ご質問等があればお願いします。

生活学校

野洲生活学校(以下「生活学校」) 私も4年前に病院の基本構想の時に委員をさせていただいていました。市民病院については、早く整備してほしいという思いをずっと持っています。今日お話しを伺った中で、市民への広報はどのように考えておられるかお聞きしたい。広報を個人的に見るだけでは病院に対する既成概念が拭えないように感じています。自治会等で出前講座等をお願いした場合来ていただけるのでしょうか。

市長 声さえかけていただければ、寄せていただきます。紙面でお配りしているだけでは限界がありますので、お声かけいただければ寄せていただきますので、ぜひお願いします。

駅前の病院はイメージが悪いという声も確かに聞くのですが、それ程ではないかと思っています。所謂、刷り込み反応のようなもので、あえて、悪いといったイメージを前面に出しているのではないかと思っています。いずれにしても逃げも隠れもしませんので、お声かけいただければ職員も含めて伺います。

生活学校 初歩的なことですが、診療科がどのようになるのか憶えていないのでどうなるか教えていただきたいです。

市長 基本的には現在ある診療科は残しますが、耳鼻咽喉科は市内で開業されたため、やめます。それと、現在も産婦人科はないのですが、元々野洲病院におられた方が市内で既に開業されているため、行いません。あと、脳関係ですが、現在も中途半端な状態となっているため、中途半端よりもやらないほうが良いと考えますので、おきません。ただ、基本的な内科・小児科・婦人科・どうしても残してほしいと言われている眼科といった診療科は残します。現野洲病院の診療科は元々病院の規模にあった診療科ではなく大学病院並みの診療科目になっていて、過大となっていましたので市民にとって身近な診療科目を残すということにしています。

これについても誰かが勝手に決めたというわけではなくて、医師会や専門家とも協議したうえで決定しています。

生活学校 今日の広報にて早期に独立行政法人にすると書いてあったので、今の話と少し違うような気もするのですが。

市長 先ずは、市の直営で病院を整備しない限りは独立行政法人にできません。独立行政法人が何かというと市の施設を市がオーナーとなって立ち上げた他の法人が管理するといったことです。ただ、反対の議員さんたちは市の直営にしないで独立行政法人にするように言っています。独立行政法人が良いかどうかは別として、先ずは、市の直営で病院を整備運営して、その後独立行政法人とするのかを速やかに検討しますので、以前からの話と変わってはいません。

生活学校 野洲病院は湖南4市から救急車が来るのでしょうか。

市長 先ず、1次・2次・3次という病院の役割があります。2次救急は消防がどこに搬送するかということで役割分担をもっています。湖南広域消防は湖南4市で運営していますので、湖南広域が2次救急を対応する病院として位置付けているため、湖南4市から救急車が入ってきます。

生活学校 その場合、付近に野洲小学校があります。聞いた話によると、救急車が多く入ってきて小学校への影響が考えられるといった話を聞いたことがあるので、その場合は、小学校から何キロ離れた位置からはサイレンを鳴らさないといったことを条例で決めていただけるのでしょうか。

市長 現野洲病院も野洲小学校の前にあって同じことだと思います。台数は増えません。具体的な数字で言うと、約650台です。1年間の日数で割ると、一日当たり1台ないし2台です。これがどこまでの負担なのかということと、条例で定めるということなのですが、一定の配慮はします。ただ、一刻を争う場合のある救急車が速やかに病院に到着することを優先することが重要であると考えます。

生活学校 近隣の方はサイレンの音等がうるさくなるのではと心配しておられる方もいますので配慮はしてもらえるのですか。

市長 空いている道になれば別ですが、サイレンを消すと通常の車と同様の走り方をしなければなりません。法律上緊急車両というのは、優先権を持っています。法律で決まっているので、ある程度の配慮で鳴らさないということは出来ますが、範囲を決めて鳴らさないというのは無理です。サイレンの音を懸念されていますが、病院の近隣にお住まいということは、病院に近くて便利というメリットもあります。また、例えば国道沿線にお住まいの方も救急車は家の直ぐ近くを通過するため、何も病院の近隣の方だけが救急車のサイレンに悩まされることはないと考えます。1日に1台ないし2台程度のことですので、救急車のサイレンについては、お互い様といった考え方を持っていただきたいと思います。

生活学校 先の市長選では市民病院整備が争点となって、市長が当選されたと思っています。市長が当選されたということは、市民の大半が病院整備を望んでいるという意思表示だと思います。しかしながら、同じことの堂々巡りで何時まで続くのでしょうか。トップがビシッと言っていただいて早期に病院を整備していただきたいと思います。

市長 そのつもりです。議員さんの考えは拘束できません。ただ、傍聴していただいたら分かると思うのですが、それぞれの判断ではなしに結論ありきという感じがするため、話がすれ違っています。残念ですが、私たちはルールどおりに提案して納得いただくしかできません。国会と違って二元代表制ですので、市民がリコールという形で議会を解散することは出来ますが、市長は出来ません。可能な限り、いろんな団体に応援をお願いしていますので、是非応援をお願いします。

生活学校 初歩からですが、駅前に病院を聞いたときは少し驚いたのですが、今、反対の方にお話しすると「駅前は反対」とだけ言われます。私はこの場に何度も足を運んでお話を聞いて、駅前が一番良いと分かったのですが、いつも賛成の方ばかりがこの場に参加しているように思います。市で反対の方を集めて説得していただいたら前に進むように思うのですがどうでしょう。

市長 老人クラブの総会や会合に多く寄せていただいています。自治会の総会にも寄せていただいてお話をさせていただいています。先般も三上自治会の総会に寄せていただいてお話をさせていただいたところ、拍手をいただきました。反対の方もおられる場所でもお話をさせていただいています。

生活学校 今、市長が6月議会で再提出されると思います。もし、6月議会でも否決となり、住民投票を実施した場合、その結果にどれだけの効果があるのでしょうか。

市長 住民投票は、私が市長になる前から議論されていたのですが、今まで一度も実施されていません。やはり民主主義というのは直接民主主義が理想ですが、事業を判断するためには専門性等が必要となるため、代表制民主主義となっています。6月議会で病院予算が否決かつ、住民投票に要する予算約1600万円が可決されれば、実施する予定をしています。制度上、まちによっては投票率に関係なく開票するといったところもありますが、一般的には投票率が50パーセント以上で開票します。その結果については、尊重するとなっています。参考にして判断するということです。50パーセント未満であった場合、どのように解釈するかということが問題ですが、賛成・反対それぞれに都合の良いように解釈すると思います。

生活学校 細かいことですが、49.8パーセントでも開票しないということなのですか。

市長 開票しません。住民投票は公職選挙法での取り扱いにはなっていないため、大変なことになると思います。戸別訪問は禁止されていません。よほど皆さんが適正に行っていただかないと、何が何でも投票にいってもらって都合の良い方に投票してもらうといったことも考えられます。お声掛けいただければ何処へでも出かけていきます。皆さんも市の案に十分ご理解いただいているのであれば、周囲の方に広めていただければと思います。また、十分でなければ私や市職員にお声かけいただき、意見交換会等を実施する場を持っていただければと思います。

生活学校 3月から議会傍聴に行っているのですが、反対される方の意見が、市長選挙の時に1500票差で勝ったというようなことばかりです。この場に居られる方に市議会の現状を是非知っていただきたいと思いますので、議会を傍聴してみてください。

生活学校 今、開業医では入院できないと思います。大きな病院ですと数日で退院させられると思います。本来、開業医から中核病院にいくと考えられるのですが、病気を患った経験がある者からしたら中核病院がなくなることはとても心配です。聞いた話によると、他市の病院に入院させてもらいたいと言ったところ「野洲には野洲病院があるのだから、そちらに入院してもらってください。」と他市の病院から言われたとのことでした。私の知人も他市から野洲病院に通院しており、駅前であれば利便性が良いですし、以前のお話から駅前であれば医師の確保がしやすいと聞きました。良い先生に来ていただきたいと思いますので、駅前に病院を整備してください。

市長 ありがとうございます。同様の意見を検討委員会でも持っていただいているため、検討した結果、今の計画になっています。大学病院の学長等もそういった事情を良くご存知で、できるだけ交通の便が良い病院で働きたいという医師がおられると聞いています。駅前であれば、良い医師も集まりやすいですし、経営も良くなります。駅前の土地は市民のために利用したらよいわけで、お店をしようと思ったら、まだ駅前に土地はあります。何度も協議・検討を重ねてきた結果である「駅前にて病院を整備すること」に対してこれほど反対の意見が出ることが不思議なくらいです。先ほど言われていたように議会を傍聴いただき、反対の議員さんの意見を市民一人ひとりの眼で判断していただけたらと思います。

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