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まちづくりトーク(南桜老人クラブ)

まちづくりトークを実施しました

南桜老人クラブ

 『南桜老人クラブ』の皆さんとトークを行いました。

日時…2017年5月25日(木曜日)11時〜12時
会場…南桜自治会館
参加者…南桜老人クラブの皆さん
山仲市長、北脇広報秘書課長、小田広報秘書課主任

以下トーク内容

南桜老人クラブ

山仲市長(以下「市長」) 皆さんおはようございます。野洲市長の山仲でございます。こうしてお話し合いの場を設けていただいてありがとうございます。日頃から野洲のまちづくり等にご協力いただきありがとうございます。野洲のまちは割合発展していると考えています。人口も、もうすぐ51,000人になります。全国的に少子高齢・人口減少と言われていますが、昨年から見ると、少し人口が増えています。昨年申し上げたように栗東・守山はかなり増えていますが、そこまでではないにしても緩やかに増えています。ただ、野洲は宅地が少なく、住める場所がないため、近隣市の守山・栗東に住んでいるといった状況でもあります。市内の事業所についても拡張していただいていますが、聞くところによると従業員全体の約4分の1しか市内に住んでおられない状況です。市内の大きな事業所に勤めておられる方で市内に住みたい方も居られる中で住めないといった状況です。今まで野洲が土地利用を上手く考えてこなかった結果、宅地が少なく住む場所がないとなっている中で、人口が増えているのは良いことであると考えています。それと、高齢化率ですが、野洲市は24.9パーセントで全国から見ても低い数字です。ちなみに南桜の高齢化率は約40パーセント、三上学区の高齢化率は約37パーセントです。ほぼ毎月のペースで100歳のお祝いにも行かせていただいています。高齢化は進んでいますが、人口は緩やかに増えていて、子どもの数は500人で安定しています。あと、先ほど申し上げたように市内の事業所は、さらに拡張したいといった申し出が多いのですが、工場用地として利用できる土地が少ないといった状況です。農業については、認定農業者や若い農業者が頑張ってくれている状況で、市三宅においてキュウリの栽培が盛んで、県内に留まらず近畿圏にも出荷しておられます。ただ、聞くところによると、野洲はブランドがまだまだ少なくて、良いものを作っても過去にブランドを確立されているものと比較して中身の評価ではなくブランドで評価されるとのことです。市内でブランドを確立しているものといえば、吉川の春菊です。最盛期は2億円ほどの売り上げがあったと聞いています。現在でも、1億円あまりはあるとの事です。あと、お米は南桜をはじめ、市内全体で販路を確立していただいています。

子育て支援としての施設ですが、三上保育園はようやく最後の設計までかかって今年度、工事費まで予算化しています。実際の工事は来年からになりますが、現在の幼稚園に建て増しをして、保育園を繋げてこども園という形で行います。施設整備については、ほぼ終了しますが、子供たちの置かれている状況は以前厳しい状況で、恐らく皆さん方は日々の生活の中で接することはないと思うのですが、水面下で広がっていくと言われているのがこどもの貧困です。今、全国でも6人に1人が貧困に陥っているといわれています。昔ですと、貧しいというのが見た目に分かりやすかったのですが、今の時代というのは近くに物が溢れているため、分かりにくくなっています。実際に、モータボートの収益金で設立され、今まではスポーツ等を支援していた日本財団が、昨年から子どもの貧困対策の運動に乗り出しています。野洲も問題があるので、一昨年から貧困家庭の塾といいますか、夜ご飯を提供して、ボランティアの先生に教科を教えてもらうといった取り組みを行っており、通ってくれていた十数人の中学生の子どもたちを希望通りの高校に送り出しています。

また、以前からも申し上げていますが、発達障がいを持った子どもたちが増えています。比率でいうと約13パーセント増えています。こういった子どもたちに対しても丁寧に対応をしています。児童虐待についても、日々新聞に載らない日はないといっても良いくらい世間を騒がせていますが、野洲市内でも昨年の統計でいくと、個別の件数でいって年間約400件です。子どもの数が500人から見ても如何に多いかがお分かりいただけるかと思います。野洲の場合、職員を最大限配置し、問題を探しに行くといった姿勢で対応しています。問題が判明した場合は、早い段階で対応しようとして取り組んでいます。子どもの問題としては、貧困・発達障がい・虐待といったものがあります。ただ、発達障がいについては、個性の問題で病気というよりは社会に適応しにくいといったことですが、あとの貧困と虐待は大人の問題であるため、社会で対応しなければならないということになります。その対策として生活困窮対策であるとか、昔は学校には先生と生徒だけだったのですが、今はスクールソーシャルワーカーという専門職を配置しています。学校と家庭をつなぐ役割です。専門職を配置しなければならないほど、先生・生徒・家庭が大変な状況です。また、皆さんも応援するといった意味で、学校を訪問していただければと思います。そこで問題となってくるのが、三上小学校はそれほど児童数が増えてはいないのですが、野洲北中学校は築30年が経過して、老朽化対策として建て替えが必要であるとともに教室の数を増やそうと考えています。生徒が増えているから教室の数を増やすといったことだけではなくて、問題を抱えた子どもには少人数制で対応する必要があります。例えば100人の児童がいたとして従前であるなら3クラスほど教室があれば対応できていたものが、プラスアルファで2から3つ教室が必要となっている状態です。

子どもが健全な状態で成長していくためには、可能な限り丁寧に対応していく必要があると考えています。

次に高齢の方の問題ですが、約9割の方はお元気なのです。ただ、体の機能的な衰えや認知症になられる方の問題があります。様々なサービス機関や地域包括で対応しており、そこまで大きな問題にはなっていませんが、各家庭の負担が高まってきています。出来るだけ、老健施設や特別養護老人ホーム等に入所できる体制を確立したいのですが、まだ待機の方が居られるのが現状です。もっと施設を作れば良いという意見もあるのですが、施設の設置については、介護保険から費用が出ています。介護保険については、40歳以上の方が保険料を払うという制度になっていますが、皆さんが一律に介護保険を利用されるわけではありません。ご承知のように国が運営していますが、支出が収入を上回っていて健全な状態ではないため、施設を作りたくても作れないといった状況です。現に今年からは施設を使えないように制度が変わりました。昨年までに要支援1ないし2の方は継続して利用していただけるのですが、新規に認定を受けられる要支援1の方は利用がかなり厳しくなっています。以前からおかしいと申し上げているのですが、約15年前に介護保険制度が出来たわけです。それ以前は社会福祉協議会や地域が担っていたのですが、制度の創設に伴って国が全て引き取った形となっています。3年に1度介護保険料の見直しがあるのですが、徐々に上がっています。さらに不足分を補うため、税金も投入しなければならないため、サービスは厳しく、施設の建設についても費用がかさむため、施設もなかなか設置できないといった状況です。市としても、もう少し何とかしたいとは考えているのですが、厳しい状況です。逆に今年から地域で介護してくださいとなっています。納得はしていないのですが、国の方針であるため、自治会・消防団・老人クラブまで皆で手を繋いで介護を支えましょうということになっています。野洲はまだ高齢化がそこまで進んでいないので、深刻な状況ではないですが、他市では高齢化率が40パーセントを超えているところもあり、かなり厳しい状況になっています。3、4年前に現在の介護保険制度の問題を補うために消費税が増税されましたが、中途半端に3パーセントだけ増税されて宿題が未だ残っている状態が続いていて、不足分は借金により賄われています。該当の方がおられるか分かりませんが、今年も収入が厳しい高齢者の方に1万5千円をお渡しすることになっています。始まりは消費税増税に伴って、収入が厳しい方を対象に1万円を支給するといったことでしたが、当初は1万円だったのが2万円になり、昨年は3000円、今年は1万5千円となっていて良く分からない制度になっています。例えば、1万円を渡すために2千円の経費がかかっていて、恒久的に継続していける制度ではないと考えています。

保育料についても、国は2人目以降の保育料は無料にすると言ってきていますが、財源が何処にあるのか分かりません。また、保育料というのは所得に応じて年間の料金が決まるため、生活が厳しく所得の少ない方にとっては、保育料を無料にしたところでそこまでメリットがあるものではないと考えますが、市もお付き合いをしなければなりません。

介護保険制度はサービスの面で潮が引くようなことになっていますが、野洲はそうならないよう、地域包括支援センターによる市の直営で支えようと考えています。本来は中学校区ごとに一つが理想なのですが、野洲のようにまとまった地域においては当面、現状で対応可能であると考えています。

話題は変わりますが、皆さんにもご不便をおかけしている国道8号の慢性的な渋滞問題ですが、昨年ようやく国道8号バイパスの起工式を実施しまして、今年度から実際の工事が始まります。私が、市長に就任した時点では全く前に進んでいなくて、むしろブレーキがかかっているような状態でしたが、現在、野洲市内における用地の取得率は約8割となっていて、農地は全て買収を終えています。残り2割は工場の移転です。遅くとも平成36年には国道8号バイパスが開通するように進めていただいています。国道8号バイパスが開通すれば御上神社前の渋滞は解消すると考えています。昭和57年に計画されていたものがようやく果たされることが現実になってきましたので、市内の交通状況は良くなると考えています。三上地区ではないのですが、比留田まで4車線で繋ぐ湖南幹線も同時期に進めていただいています。近江大橋から守山市民ホール前を通る道が4車線化されていますが、その道が野洲川に橋を架け、比江を通って比留田まで繋ぐといった道です。野洲は長年道路事業が進んでいなかったのですが、国道8号バイパスと湖南幹線が出来ることによって、企業立地もより進み、新たに橋も架かることから、有事の際の輸送ルートの確保等も高まると考えています。

商業については、中小企業の状況は厳しいのですが、大規模小売店は立地をしたがっているのですが、話がなかなかまとまりません。大規模小売店が出来るという前提のもと、市三宅にあるJRの隋道付近の一帯を市街化区域に編入して立地を待っている状態です。もともと何処の場所を市街化区域にするかといった課題がありまして、一つは栄から図書館までの間の区域、もう一つは先ほど申し上げた市三宅の地域、市三宅については私が市長に就任した際に全地権者から市街化区域へ編入するといった要望が出されていたため、再確認を行ったところ、ぜひとも市街化区域にしてもらいたいとの事であったため、2年ほどかけて市街化区域に編入しました。それなのに5年間動いていなくて、未だ田のままです。かなり大手から提案があるのですが、地権者がなかなかまとまらないといった現状です。平成32年に土地利用の見直しがあり、市街化区域の拡張を行うタイミングなのですが、市三宅の場所が解決しない限り新たに市街化区域に編入するといったことは厳しい状況です。また、国道8号バイパスが開通すれば立地したいといった声もあり、先ずは、工場の移転に伴って新幹線とバイパスとの間の土地の一部を工業団地にして、その後少しずつ市街化区域にしていこうと考えています。

あと、三上エリアではないのですが、篠原駅の橋上化が出来ています。西と東両側から駅にアクセスできるようになっているため、入町にお住まいの方は家のすぐ近くが駅といった場合もあって非常に便利になっています。

クリーンセンターも昨年オープン出来て、既にご覧になられた方も居られるかとは思いますが、排気ガスがほとんど出ない非常に綺麗で自慢できるような施設になっています。見学コースも設けていますので、是非ご覧いただけたらと思います。グランドゴルフ場も併設で作りましたのでご利用いただければと思います。

旧野洲クリーンセンターについては、環境面等の安全を確保しながら解体工事に入っています。現在ゴミ処理によって発生する余熱を廃棄している状態ですが、24時間余熱が発生しますので、24mかける6コースの温水プールを整備する予定です。本来は総合体育館横にあるプールと新たに作るプールを差し替える予定であったのですが、天井の剥落があり、危険であるため修復することも検討したのですが、約5000から6000万円の費用がかかるとのことでした。約1年半しか使用しない施設であることを鑑みると費用がかかりすぎるため休館として現在回数券の払い戻しを行っています。現在のプールは燃料を必要とするのですが、新しいプールは余熱を利用するのでコスト的にも有利となるので移転を行う計画です。また、現在のプールは泳げるスペースを健康づくりにも利用しているのですが、新しいプールでは、遊泳用のプール・健康づくり用のプール・お風呂に分ける計画で、地産地消の施設も整備する予定です。平成31年度には開設予定で進めていますのでもうしばらくお待ちください。

駅前については、南口で無電柱化が進んでいまして、駅から新幹線までの区間電柱をなくしています。北口は横断歩道をなくして、駅の改札に通ずる横断歩道橋を整備しましたので、かなり安全になっています。

南桜

病院については6年前から野洲病院が現状のままでは立ち行かないといった提案を受け、大学病院の学長等の専門家にも入ってもらったうえで協議・検討を重ね、駅前に病院を作りましょうということで進めています。駅前には病院だけではなく、商業・交流施設や文化ホールと病院2つの施設を兼ねた駐車場等の整備をするといったことで動いています。市民病院設置の条例も昨年出来ました。県も国も同じなのですが、長期間事業を行うからといって、何年か先の予算まで組むことは出来ません。予算は毎年組んでいくことになります。今年の3月に病院の実施設計に関する内容と病院建設予定地は現在も市の財産なのですが、病院の企業会計で買い戻す内容の予算を提案したところ、新聞報道や市の広報でも掲載させていただいたとおり、賛成9・反対9の同数となり議長の採決となりました。議長は中立であるので、条例は成立している・計画も認められている・国の補助金も内示がでている・医師会も認めているといった条件に加えて、本来、議長は採決することはなく議長以外の議員によって採決されるため、採決の際は悩まれるのかと思っていたのですが、悩む時間も取られず「私は反対ですので否決です。」とのことであったため、現在、病院事業は止まっています。

議員さんの中には、借金をしてはダメという方も居られますが、借金するのには意味があって、複数年使用する公共施設の整備費用を今の世代だけで担っていただくことは公平性に欠けます。将来にわたり広い世代に負担いただき、公平性を保つ理由から、公共事業を行う際は借金をしなければなりません。

また、病院等の公共施設を作る場合、借金すると国から補助がもらえます。国からの補助が受けられる制度がありまして、国はコンパクトシティと言っていて、公共施設や民間施設も含めて、皆が利用する施設は駅前や中心市街地に集める施策をしています。野洲市民病院においても、駅前に病院を作るといった事例があまりないので、かなり高額な補助が得られます。病院整備費用は約60~70億を見込んでいます。その中の事業費21億に対して補助を受けることが出来ます。道路等を作っている国土交通省が病院整備に補助金を出せるメニューがありまして、以前から話をしていまして、条例が可決されたことを受けて補助金申請したところ、内示をいただきました。否決されてから内示があったのですが、上手くいけば総額で10億5千万円の補助金を受けることができ、駅前の土地を購入するために要した費用のほとんどを国からの交付金で賄うことができます。

しかしながら、賛成9・反対9で否決の状態であるため、交付金を使うことも出来ません。議員さんの中には交付金を返還したら良いという方も居られますが、そんなに簡単な話ではありません。補助金の内示があった結果を受けて、総額10億5千万円の交付金を受けることが出来る可能性があることに加え、国土交通省が交付金を出すということは、市の事業を精査したうえで成功する事業として認められたということです。さらに4月28日に発表があって、翌日には新聞等にて大きく報道されていましたが、守山市民病院が済生会滋賀県病院に移行します。発表に際して、発表当日に守山市長が事前に説明に来られ、「守山市民病院の経営が厳しい状態であるため、済生会滋賀県病院に移行するという発表を行います。」とのことでした。済生会の事務局長とは以前から仕事を通じて顔見知りであったため、この件について問い合わせをしたところ、説明に来ていただきました。済生会としてはこれから協議を進めていく段階であるとのことでした。守山市民病院が済生会に移行されるのであれば、野洲病院も同じように移行することの可能性について確認したところ、現在の野洲病院は施設も古いため、現状のままでは引き受けできないとのことでした。それならば、市が新しく病院を整備し、その後に移行することは可能か問い合わせたところ、済生会としては、現在、済生会が運営している病院施設や機能を鑑みると、新病院を引き受けすることは困難であり、さらに、野洲には市直営の公立病院ができるといった前提のもと、医療圏を考慮し、守山市民病院移行の協議を進めていくことを考えているとのことでした。3月とは違って、こういった良い条件となっているため、再度、5月17日に本会議を開いて提案を行いましたが、結果は全く同じで賛成9・反対9の可否同数で議長採決により否決でした。先日、議員報酬の増額の件で正副議長が協議に来られたのですが、その際に議長採決により否決されたことについて、悩まずに否決されたのは何故ですかと伺ったところ、私は反対なので否決としたとのことでした。それでは、病院はどうするのですかと伺うと現野洲病院の駐車場に整備したらよいとのことでしたが、現野洲病院の駐車場への病院整備については、既に検証済みで不可能であると示されています。この間の議会でもう一つ驚いたことが、病院を三共の跡地に整備したら良いという議員さんが居られましたが、三共の跡地は未だ有害農薬が埋まっています。万が一、有害農薬を除去したとしてもあの土地は工場用地であるため、工場しか立地できません。また、他の議員さんで、竹生の旧野洲川河川敷に整備したらよいという方も居られましたが、あの土地も以前に市でグラウンドとテニスコートを併設した公園を整備しようと計画までしました。しかしながら、自然保護団体から当該地は自然が豊かであるため現状のまま維持するようにという要望があって、現在も止まっている状況であることに加え、河川敷であった場所に病院は建ちません。現在、こういった理由で否決されました。ですが、大学病院の学長は大応援していただいていますので、待ちますと仰っていただいています。国の交付金についても、5月19日に東京出張の予定があったため、国土交通省の審議官等を伺ったところ、期待しているので今年中待ちますと言っていただきました。まだまだ良い材料が揃っているため、再度6月に提案しようと考えています。また、住民投票については、お金も手間も必要となるため、本当は実施したくありません。市民の代表として議員さんが居られるわけで、本来議会で判断されれば良いと以前から申し上げているのですが、3月の否決の際に議員から住民コンセンサスを得るようにとのことでした。住民同意は市民の代表である議員の皆さんがされるわけで、おかしいのではないですかと申し上げたのですが、再度5月にも同じことを言われました。究極の民主主義は住民投票ですが、毎回住民投票を行えば、費用や手間が膨大に必要となるため、市民の代表である議員さんを選んで代表民主主義になっているわけです。私が閉会の場で住民投票と申し上げた理由は2つです。一つは、反対議員の代表議員が住民コンセンサスと言われたので住民投票しかないことです。もう一つは、病院事業は何度も否決されていて厳しい状態です。現野洲病院は、新病院を整備することを前提に大学病院の教授クラスの方が医院長としてきていただいていて、守山市民病院と違って若い医師の方たちが来ていただいています。否決で幕を下ろしてしまった場合、大学病院との関係性が切れてしまい野洲病院から医師がいなくなるといった事態となる恐れが非常に高いからです。住民投票は約1700万円も費用が必要となるため、本当は実施したくはないのですが、実施せざるを得ない状況となれば実施する予定です。

これで、大まかな市の動きについてお話させていただきました。ご静聴ありがとうございました。ご質問等があればお願いします。

南桜老人クラブ

南桜老人クラブ(以下「南桜」) 病院の関係ですが、現在、市長は前向きなお考えをされていてよいとは思うのですが、守山市民病院は約19億円の赤字で済生会病院に移転の話、八幡病院も10年経たないうちに約7億円の赤字が発生しているというような状態で、駅前に野洲市民病院を整備して5年・10年後に赤字という想定はしておられますか。もし、赤字となった場合、どのような税で市民が負担を担うということは考えておられますか。

市長 先ず、物事には課題と運営を別に考える必要があります。現野洲病院は皆さんの税金で1億数千万円補助しています。この補助を切れば野洲病院は成り立ちません。野洲に病院が必要かどうかを考える必要があります。6年前に検討したところ、病院は必要という結果がでています。野洲病院が何を提言されたかと言うと「経営が成り立たないため、市で新しい土地を用意していただいて、さらに、医療機器も含めて新しい病院施設を整備していただけたら市に対しての借金も返済可能であることに加え毎年の1億数千万円の補助についても幾らか減額できます。」といったことでした。この提案を受けることができるか検討したところ受けることはできない。受けることができなければ野洲病院は無くなるといったことを議論しました。病院整備事業を実施しなければお金がかからないと思われる方も居られますが、病院整備事業を実施しなくとも、現在でも皆さんの税金を湯水のように使っています。昭和60年に9億円を貸付して、私が市長就任時でも未だ約7億円が返済されておらず、利息も免除しています。さらに、民間から21億円借入し、市が債務保証をしており、赤字分も含めて返済の補助を市がしています。今回の市民病院整備について、市は全てデータを公開しています。当然、借金をして整備するわけですが、経常収益の中から返済するよう計画しています。専門部会でも協議し、8年後には黒字に転換すると見越しています。医療制度変更等により影響を受ける場合もありますが、全て公開して行っています。現野洲病院は、新病院効果により職員の方の士気も上がり、業績も赤字から黒字へと良くなっています。現在の施設と立地条件等で黒字に出来るのであれば、より良い新病院でも黒字が見込めると考えています。ただ、病院経営は良い施設と良い立地条件だからといって、漫然としていれば良いわけではありません。野洲に病院が必要かどうかという議論が重要であって、この議論は既に終えています。仮に様々な要因で赤字になったとしても、病院存続は可能であると考えています。また、議員の方から、赤字になった際は市長が責任を負うのかと言った質問がありましたが、人間はいつまでも生き続けることは不可能であるため、「法令等で定められている範囲における責任は負います。」とお答えしているにも拘らず、市長が最終責任を負うことを主張しておられます。

赤字にならない想定をしていますが、そのためには人事管理・薬剤の調達・経営等といった最大限の努力が必要です。現に全国の公立病院の内3割から4割の公立病院は黒字です。なぜ私が便利な場所にしたいかといったら、後世への負担をなくすためです。また、現在の状況は最悪な状態で、民間病院に一億数千万円の補助を出しています。仮に現野洲病院が公立病院であった場合、国からの補助を受けることが出来ますが、民間病院であるためお金が出ていくだけです。万が一赤字であっても、市民の安全と安心を守るために必要なことであると考えています。

南桜 その気持ちで頑張ってください。

市長 医師の確保にはコツがありまして、医師の派遣元は大学病院です。野洲病院も大学病院との関係性が途絶えていて、当時影響力があった人が一本釣りをして気に入った医師だけを囲い込んでいました。私が病院立ち上げに際して、大学病院に協議に伺ったところ、野洲病院とは既に縁が切れているとお叱りを受けました。今は、何度も足を運んで関係性を修復できており、駅前の病院であれば希望される医師が居られるほどです。

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